犬や猫と暮らす人々に避けられないのが「ペットとのお別れ」です。
寂しいことですが、命あるものいつかは旅立ちの日が来ますからね。
そんな中で注目されているのが「ペット終活」とその代表的な資格でもある「ペット終活アドバイザー」です。
今回は、資格保有者である筆者の目線から「ペット終活アドバイザー」について、仕事内容や就職状況など詳しくお話します。
ペット終活アドバイザーとは?
近年、人間と同じようにペットでも「終活」が注目されつつあります。
人でも動物でも、終活とは「人生の終わりを迎える準備をする活動」のことを言います。
そうしたペット終活への注目に伴って「ペット終活アドバイザー」という仕事にも興味を持つ人が増えてきているようです。
では、実際にペット終活アドバイザーとはどのようなことを行うのでしょうか?
ペット終活アドバイザーの仕事内容
- 飼い主やペットに対するグリーフケア(悲嘆の緩和)
- ペットの終末期の過ごし方の提案
- ペット死後の飼い主への心のケア
「グリーフケア」という言葉は、聞き慣れない人も多いかもしれませんね。
「グリーフ」は直訳すると「悲嘆」という意味で、愛犬・愛猫の病気や老化を目の当たりにし「ペットが死んでしまうかもしれない」といった不安な心理状態のこと指します。
グリーフケアは、その心理プロセスを健全な状態へ回復できるように手助けすることが目的です。
「ペットロスケアと何が違うの?」と思う人も多いでしょう。
簡単に言ってしまうと、ペットロスケアは「ペットの死後のみ、飼い主の心のフォロー」を行います。
一方、グリーフケアでは「ペットの生前から死後まで、長い期間にわたって飼い主の心に寄り添うこと」を言うのです。
ペット終活アドバイザーになる方法
ペット終活アドバイザーになるためには、日本能力開発推進協会が実施する検定に合格する必要があります。
協会のホームページを見てみると、受験資格は「当協会指定の認定教育機関等が行う教育訓練において、その全カリキュラムを修了した者」となっていますね。
現在、この「指定の認定教育機関」というのは「資格のキャリカレ」のみです。
なので、まずは「キャリカレ」で「ペット終活アドバイザー資格取得講座」を受講し、修了を目指しましょう!
勉強は難しい?
ペット終活アドバイザー講座を受講し、修了しなければいけないということで「勉強って難しいの?」と不安になる人もいるかと思います。
しかし、安心してください!
難しい用語などは出てきませんし、テキストは3冊とも「これで本当に大丈夫なの?」と思ってしまうくらいの薄さです(笑)。
でも、本は薄いのですが内容は盛りだくさん!
重要なポイントは何度も繰り返し書かれているので、しっかり頭にインプットされていく感覚がありました。
また、動物医療グリーフケアアドバイザーであり獣医師の阿部美奈子先生の映像講義もついています。
映像講義は、スマホやPCから見ることができるので、仕事や家事・育児のすきまをぬっての勉強にも最適でした!
試験の難易度は?
講座を終了したら試験に合格し、そこで初めて「ペット終活アドバイザー」と名乗ることができます。
試験の難易度を心配する人もいるでしょうが、試験もとても簡単なので大丈夫です。
というのも、試験は在宅受験で「カンニングもOK」とされています。
同じ在宅受験でも難しいものは難しいですが、ペット終活アドバイザーの場合は制限時間などもなく問題数もそこまで多くはありません。
テキストを見ながらであれば、ほぼ100%合格するのではないかな……と私は思っています。
もちろん、「ちゃんと自分の力を試したい」という場合にはテキストを見ずに受験するのも有りですよ。
ひとまず資料請求だけしておくのもオススメです!
資格があれば就職できる?
ペット終活アドバイザーの資格を取得したら、今度はそれを活かした仕事をしたいですよね!
実際のところ、ペット終活アドバイザーの資格を就職で活かすことは可能なのでしょうか?
就職できるかは正直なところ厳しい
これはあくまでも筆者の個人的な意見ですが……
今の段階で「ペット終活アドバイザーの資格を活かして就職する」というのは厳しいかと思います。
ペット終活アドバイザーに限ったことではありませんが、通信講座で取得できるような民間資格を持っていても、相手にしてくれない場合が多いんですよね。
筆者もそうですが多くの人の場合は、動物関連の専門学校を出たり動物業界での実務経験があったりした上での「スキルアップのため」にペット終活アドバイザー資格を取得しているイメージです。
ペット終活アドバイザーとして就職……というのは正直難しいのかもしれません。
就職しなくても「仕事」にはできる
「就職できないのならば資格を取る意味ない」と思ってしまう人も多いでしょう。
でも待ってください、そんなことはありません!
先ほどもお話しましたが、「ペット終活」はいま世間から注目されている分野です。
ペットショップや動物病院への就職は正直なところ厳しいかもしれません。
でも、自分自身で飼い主さまへアプローチをかけるなどして、就職をせずにペット終活アドバイザーの仕事を行うことはできるんです。
筆者は実際、ペット終活アドバイザーとして就職はしていません。
しかし、動物関連メディアでのペット終活コラムの執筆を業務委託されているので、ペット終活アドバイザーとしての仕事はできています。
ペット終活アドバイザーは比較的新しい資格ですから、この仕事をしている人もまだそこまで多くはありません。
「就職」と結びつけずに考えれば、ペット終活アドバイザーを「仕事」にするチャンスは大いにありますよ。
まずは、「クラウドワークス」などのソーシングサイトに登録しておくのがおすすめです。
資格取得後は経験を積みましょう
先ほど「就職しなくても仕事にはできる」とお話しました。
でも、ペット終活アドバイザーに限らずどんな資格でも、取得しただけではまだまだ経験不足なのが事実。
仕事にするために大切なのは「経験を積んで実績をつくること」だと私は思っています。
ですので、ペット終活アドバイザーとして仕事がしたいのであれば、資格取得で満足せずに自ら行動に起こしましょう。
SNSや周囲で動物の終末期に悩む人がいれば話を聞いてみたり、講座で学んだことを実践してみたり……できることはたくさんあるはずです。
「ペット終活アドバイザー」は他人だけではく、自分自身のペットの終末期にも活かすことのできる資格です。
もしも仕事にできなかったとしても、決して無駄になることはありません。
少しでも気になる方は、ぜひ一度ペット終活アドバイザー資格取得講座のサイトをチェックしてみてくださいね。