犬や猫は言葉を話すことができないため、迷子になってしまうと無事に自分のもとへ帰ってくるのが難しい場合も珍しくありません。
つまり、飼い主さんは「ペットが迷子になる前に対策を行うこと」が重要です!
今回はペットが迷子になる前に行いたい対策3つと、万が一迷子になった時にするべきことをご紹介します。
迷子のペットは年間約8万頭もいる!
みなさんの愛犬や愛猫は脱走した経験があるでしょうか?
脱走しても運よくすぐに見つかって迷子にならずに済んだ…というペットもいるでしょう。
また、中には「きちんとしつけもしているし、迷子になんてならない」と自信がある人もいるかもしれません。
しかし、平成29年に環境省の行なった調査によると、日本国内で1年の間に保護される約10万600頭の犬や猫のうち、飼い主不明は8万頭。
つまり、8割ものペットたちが迷子で保護され、飼い主が見つからないままなのです。
みなさんはこの数字を見ても、「うちの子は迷子にならないから大丈夫」と自信満々に言えるでしょうか?
筆者は正直とても不安になってしまいました…。
迷子にさせないことが一番ではありますが、不注意だけではなく災害などで迷子になることだって十分にあり得るので、完全に避けるのは至難の業…。
そのため、「迷子にさせない」だけではなく「万が一迷子になった時にも見つけやすいように備える」のも重要なことなのですね。
(出典:環境省「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト|平成29年度 現状と推移」)
迷子になる前にできること
どんなに気をつけていても100%は避けられないペットの迷子。
では、最愛のペットが迷子になる前に、私たち飼い主にはどのような対策ができるのでしょうか?
ここからは、愛犬や愛猫が迷子になった際に自分のもとに帰ってこられるよう、今からできる対策をご紹介します!
1:迷子札の装着
手軽にできる対策として、愛犬や愛猫の首輪に迷子札をつける方法がオススメです!
近年は「首輪をつけるのはかわいそう」と、あえて何もつけていない飼い主さんも多いですよね。
その気持ちはよくわかるのですが、首輪をつけていない子(特に猫)は外にいても「野良ちゃんかな?」と思われスルーされることがほとんど。
一方で、首輪や迷子札をつけていれば保護してくれた人がパッと見で「飼われている子なんだ」とわかります。
- 飼い主の苗字
- 連絡のつきやすい電話番号
迷子札にはペットの名前だけではなく、これらがあると飼い主さんにスムーズに連絡がつくので安心です。
Amazonや楽天市場などからも注文できるので、ぜひ愛犬や愛猫に作ってあげてくださいね!
2:マイクロチップの装着
迷子札をつけていれば大丈夫…と安心するのは早いです。
というのも、迷子札は何かの拍子に外れてしまう場合もありますよね。
そこで、迷子札と合わせて準備しておきたいのが「マイクロチップ」です。
現在、ブリーダーやペットショップから購入した犬や猫には、マイクロチップの装着が義務付けられています。
一方で、令和4年6月1日以前に家庭に渡ったペットへのマイクロチップ装着は任意のため、現在もマイクロチップをつけていない子も多いはず。
マイクロチップの装着は、簡単に言うとペットに認識番号を与えることです。
なので、ペットが迷子になった際、警察や動物病院にある専用リーダーでマイクロチップを読み取ることで、飼い主がどこの誰なのかがわかるのですね。
マイクロチップは注射器を使って動物の皮下に埋め込むので、動物病院で獣医師に行ってもらう必要があります。
費用は病院にもよりますが、大体5000円〜1万円ほどです。
「チップを埋め込む」と聞くと、不安に思う飼い主さんも多いですよね。
しかし、先ほどもお話したようにマイクロチップはGPSではないので電波などが出ているわけではありません。
大きさも直径2mmほどの本当に小さなものなので、ペットの体には影響ないので安心してくださいね!
マイクロチップに登録される認識番号で、飼い主の住所・電話番号・名前などがわかります。
ただし、引越しをした際などにも自動更新されないので要注意!
登録情報に変更があった場合には必ず、環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」から更新を行いましょう。
3:ペット探偵の提携サービスへ登録
ペットが迷子になった際、ペット探偵などの捜索サービスを利用する人もいますよね。
ペット探偵は迷子のペットを探すプロなので、家族だけで探すよりも効率よく愛犬や愛猫を探すことができます。
一方で、ポスティングや張り込み・聞き込みなど大変な作業が多いため、1日の捜索で15万円以上もの費用がかかることも珍しくありません。
大切な家族のためとはいえ、急な高額の出費は大きな痛手となりますよね。
しかし、最近ではペット保険やペット関連サイトの「登録者特典」として、数日間は無料でペット探偵を利用できる場合もあります!
筆者の愛猫が加入している「アニコム損保」やペットの情報サイト「MY PET LIFE」も、迷子ペットの捜索で有名な「ジャパンロストペットレスキュー」と提携して、3日間の捜索を無料で行ってくれていますよ。
ペットが迷子になったらするべきこと
ペットの迷子は「なってから」ではなく「なる前に」対策を行うことが重要だとお話しました。
しかし、どんなに気をつけていても、ペットが迷子になってしまうことも十分にあり得ます。
最後に、ペットが迷子になった際にするべきことをご紹介します。
1:すぐに付近を探す
ペットが迷子になってしまった際に「そのうち帰ってくるでしょう」と様子を見る人もいるかもしれません。
しかし、そうしているうちにペットはどんどん遠くへ行ってしまい、再会できるチャンスも遠ざかってしまいます…!
犬の場合
飼い主と離れると、目的がないままひたすら歩き続けることが多いです。
愛犬が迷子になってしまったら、いなくなった場所を中心にその周りを円を描くように探してみましょう。
猫の場合
慣れない場所ではより一層警戒心が働くため、建物の隙間や車の下などに身を隠していることが多いです。
愛猫が外に出てしまった時には、いなくなった場所付近の暗く狭い場所を重点的に探してみましょう。
2:ペット探偵へ連絡
ペットが迷子になってしまった際、まずはすぐにご家族で近所を探すことが大切です。
一方で、迷子ペットの捜索は早ければ早いほど見つかりやすい傾向にあるので、何日も自分たちだけで探していては段々とペットが見つかりにくくなることも…。
もしペット探偵社への依頼を検討している場合には、なるべく早く連絡してみましょう!
先ほどご紹介したような提携サービスに登録している場合、依頼方法が一般の依頼者とは異なることもあります。
ペット探偵社へ直接連絡してもいいのか、よく確認しておいてくださいね!
3:自治体や警察に連絡
迷子になった犬や猫を保護した人は、基本的には警察や自治体の動物管理センターへ連絡をすることがほとんどです。
ですので、ペットが迷子になった際には迷子になった地点の自治体や警察署へ連絡し、自分のペットと似た子が保護されていないかを確認しましょう。
たとえ、その時には保護されていなかったとしても、正式に届けを出しておけば、その後見つかった際に連絡してもらえます。
もしも保護されていない場合にも、念の為、警察に届けを出しておきましょう!