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動物看護師が解説!寒い時期に気をつけたい犬や猫の病気と怪我

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寒い時期は、愛犬や愛猫の体調が優れなくなりがちです。
人間でも、1日の寒暖差は体に不調が出やすいですが、それは犬や猫でも同じです。
この記事では、急激に気温が下がってくる冬場に向けて、今から気をつけてあげたい犬や猫の不調のサインや病気・怪我の予防について、動物看護師がご紹介します。

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今回は動物看護師資格を持つライターさんに執筆をお願いしました!



季節の変わり目は犬猫の体調管理に要注意!

写真提供:写真のフリー素材サイト photo AC

熱中症対策やお散歩時間の調節など、暑さ対策については比較的行いやすい飼い主さんが多いかもしれません。
ところが、実は犬や猫などのペットが持病を悪化させてしまったり、調子が悪くなったりすることが多いのは、夏場よりも冬場なのです。

寒い時期に犬や猫の体調変化が起きやすい原因は?

寒くなってくる時期は、人も犬・猫も、血の巡りが悪くなるので体がなかなか温まらず、心臓や内臓に負担がかかりやすくなります。
加えて、犬や猫は人間よりも体温が高い生き物なので、高い体温を保つために普段よりさらに心臓をたくさん動かして、体を冷やさないように自律神経が働きます。

寒くなると眠たがることが多くなるのも、体温を奪われないように調節するための生理的な現象です。
特に、朝晩の冷え込みが強い時期帯は、犬や猫の体には相当な負担がかかります。

その負担がかかりすぎると「体調不良」として目に見えて現れてきます。
しかし、そうして目に見えて現れるときには、だいぶ調子を崩していることがほとんどです。

また、空気が乾燥しがちな冬場は呼吸器系の疾患にもかかりやすくなります。
さらに、乾燥のため水分不足にも陥りやすいので、寒さは犬や猫にとってかなりリスキーなのですね。



寒い時期に要注意な犬と猫の不調や病気のサイン

写真提供:写真のフリー素材サイト photo AC

では、寒い時期に犬や猫が訴える不調や病気のサインには、どんなものがあるのでしょうか。
ポイントは「元気と睡眠」「排泄」「食欲」です。

冬場でなくても気をつけたいことばかりですが、寒い時期は特に気をつけたいことを状況別にそれぞれ見ていきましょう。

寝てばかりいて元気がない

  • 愛犬や愛猫が急に元気がなくなってあまり動きたがらなくなった
  • 1日中、寝てばかりいるようになった

このように元気がなくてじっとしていたり寝てばかりいたりするときは、シニア期以外の場合は体調不良のサインかもしれません。

犬の場合

  • 大好きなお散歩に行きたがらない
  • お散歩に行っても早く帰ろうとする
  • 室内でも元気(活気)がない、寝てばかりいる

猫の場合

  • 起きているときはたくさん遊んでいるのに最近じっとしている
  • 起きているときがほとんどない

こうした様子が見られる場合、室内が寒すぎて体温が下がってしまっていることや内蔵の働きが悪くなっている……といった病気のサインが潜んでいることがあります。

便がゆるい・便秘気味・尿量が少ない

犬や猫の排泄物の状態は、健康状態のバロメーターです。
特に冬場には、水分不足による便秘になりやすいので、3日も4日もお通じがない場合は要注意です。

また、ゆるい便は明らかに内蔵の疾患や不調のサイン
続くようなら、早めに動物病院へ連れて行ってあげてくださいね。

同時に、尿量が減っているときは体内が水分不足に陥っている可能性が高いです。
ひどくなると、尿路結石など泌尿器系の疾患につながることもあります。
便や尿の異常があるときは、水分の多いおやつをあげることも予防の一つになりますよ。



食欲が減った・全く食べない

犬や猫が、今まで大好きだったおやつやご飯をあまり食べなくなるときは「食欲がない」と考えるほうが分かりやすいです。
食欲にムラがあるタイプの子でも、全く食べたがらないとなれば異常のサインです。

食べ物を消化するには体力を使うので、食欲がないときはもともとからだに異常があることが多く、食べないので排泄も少なくなっていきます。
水分だけでも摂らせて、すぐに病院に連れて行くことをおすすめします

呼吸がおかしい・声が枯れている

空気が乾燥していると犬も猫も水分不足で声枯れを起こしやすくなりますが、大抵は水分を摂ると治ります。

ところが、下記のような場合は急を要することが多いので、注意が必要です。

  • 声枯れが治らない
  • 呼吸が荒く、寝息にいびきがまじる
  • 咳やくしゃみを繰り返す

こうした時には、様子を見ずにすぐ病院へ連れて行きましょう。
寒暖差アレルギーの場合もありますが、呼吸器系のウイルス疾患や細菌感染の可能性が高いです。



犬や猫の寒い時期の怪我について

写真提供:写真のフリー素材サイト photo AC

寒い時は動きが鈍くなるのは生き物として普通のことです。
しかし、あまり動かなくなることで、関節が固くなったり筋肉が固くなったりすることがあります。
また、寒くて地面が凍っているような時期の怪我にも注意してくださいね。

ここからは寒い時期に増えてくる怪我やトラブルについて、詳しくお話していきます。

動きが鈍くなることで起こりやすい怪我やトラブル

寒さでじっとしていることが多くなると、筋肉や関節の弾力性がなくなってしまいます。

犬も猫も適度に運動をすることが大切です。
気候がよい季節は活発に動き回りますが、寒くなってくると体力温存のためにじっとしていることが増えますよね。
すると、動きが鈍くなり、段差での怪我や骨折に繋がります。

  • 暖かいところで積極的に遊んであげる
  • 犬なら温かくしてお散歩に行く

このように、なるべく体を動かす時間を作ってあげてくださいね。

凍った地面による怪我やトラブル

犬では特に注意したいのが、お散歩時の地面の状態です。

目に見えなくても寒くて道が凍っていることがあります。
つるつるした地面を歩かせると、犬が滑ったり転倒したりという危険があるので、お散歩時には要注意です。

また、猫でも寒い時期は冷たいフローリングの床を嫌がります。
たまたま飛び降りた床が冷たいと、その冷たい床から逃げるためにいきなり走ってしまい、滑って関節を痛めることもあるので注意が必要です。

部屋を暖めるときは、床へも暖気が行き渡るような工夫をしてあげましょう。

 

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被毛トラブル

犬や猫の被毛の生え変わりの時期は、本来は夏の終わりから秋口までで終了します。
しかし、室内飼いの犬猫はエアコンなどの関係で季節感を失いやすいので、1~2か月ほど被毛の生え変わりの時期がズレている子も多く見られます。

特に注意したいのが10~11月。
この時期は毛球症を発症しやすくなります。

また、乾燥で皮膚トラブルも起きやすいので、乾燥する時期の加湿には十分に気を配ってあげてくださいね。



定期的な健康チェックが大切

写真提供:写真のフリー素材サイト photo AC

寒い時期に多い犬や猫の病気や不調・怪我などのトラブルは、「今まで潜在的に隠れていた病巣が、寒さによる免疫力や自立神経機能の低下によって発現した」ということも動物病院ではたくさん見られます。
こうしたことを防ぐためにも、定期的な健康チェックをぜひ行っていきましょう。

怪我については、飼い主さんが事前に防ぐことができる場合も多いです。
今から準備を万全にしておいてくださいね。

 

ABOUT ME
ayako.a
大学に行きながら専門学校に通学し、動物看護師資格を取得しました。 現在は、別の仕事もしながら週末に動物病院でのお手伝いをおこなっています。 動物看護師の他にドッグトレーナー資格も保有。