動物病院が苦手な猫ちゃんはきっと多いかと思います。
しかし、1年に1度のワクチン接種もありますし、病気や怪我の際には緊急を要する場合もあるので「病院は嫌いだから」で済ませるわけにはいきませんよね。
この記事では、動物病院が苦手な猫ちゃんでも安心して受診できるコツをご紹介します!
猫が動物病院を嫌がるのはなぜ?
動物病院が嫌いだという猫ちゃんは珍しくはありません。
むしろ「動物病院が好き」という猫ちゃんのほうが珍しいのではないでしょうか。
筆者もこれまでに5匹の猫の飼育経験がありますが、5匹ともみんな動物病院は嫌いでしたね……。
今回のコツを試してみるまで、通院は毎回格闘でした(笑)。
では、そもそもなぜ、猫は動物病院が嫌いな子が多いのでしょうか?
慣れない環境が苦手
人間でも慣れない場所でストレスを抱く人はきっと多いですよね。
猫ちゃんの場合も、慣れない環境が苦手な子はとても多いです。
多くの飼い猫は外に出ることがなく、人生のほとんどの時間を家の中で過ごします。
犬のように定期的に外に出ることも少ないので、動物病院に限らず「家以外はどの場所も未知で慣れない場所」なんですね。
その慣れない場所で、いきなり知らない人に押さえつけられて注射されたり処置されたり……。
もちろん、人間からしたら「猫の健康を守るため」ですから仕方のないことです。
でも、猫からしたらどのような理由があって自分が痛い目に遭うのかをわかっていませんから、動物病院は「ただただ怖い場所」となってしまうのです。
キャリーバッグに入れられるのが嫌
犬のようにリードをつないで外に出すことができないので、動物病院に猫ちゃんを連れて行くのにはキャリーバッグを使いますよね。
猫はもともと狭いところが好きな動物ですから、キャリーバッグのような空間も本来ならば得意です。
しかし、自分の意志とは関係なく無理やりそこに入れられてしまうと、やはり警戒心が強くなり不安感も生まれます。
それに、先ほどもお話したように猫は慣れない場所が苦手です。
動物病院などに行くときの移動でしかキャリーバッグに入らない猫ちゃんの場合、「キャリーバッグに入る」=「慣れない場所に連れて行かれる」と結びつけてしまうのです。
猫にストレスなく受診してもらうには?
動物病院は、猫の健康を守るために連れて行く場所です。
しかし、大きなストレスを抱えてしまうと、かえって体調を崩すことにもつながります。
こうなってしまっては本末転倒……!
ここからは、猫のストレスを和らげ、安心して受診できるコツをご紹介していきます!
1:キャリーバッグに慣れさせる
キャリーバッグは動物病院の時くらいしか使っていないというご家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、こうすると先ほどもお話したように、猫ちゃんは「ここに入ると痛い目に遭う」と思い込んでしまうんですね。
そうならないためにも、キャリーバッグは普段から部屋の中に出しっぱなしにしておくのがおすすめです!
扉も開けたままにして、猫が遊びの一環で中に入れるようにしておくのが良いですよ。
キャリーバッグに良いイメージを持ってもらうために、猫が入ったら中でおやつをあげたりおもちゃを与えてあげたりするのも効果的です。
また、キャリーバッグも適当に選んでしまうのではなく、評価の高いものを取り入れてみるのもおすすめ!
人間にとっては「どれも同じ」と思ってしまいがちですが、実際に中に入る猫からしたらやはりものによって違いが出てきます。
愛猫にストレスがかかりにくいキャリーバッグを探してみてくださいね。
2:移動中に猫が楽しめる工夫を
それほど長時間の移動ではなくても、普段外に出ることの少ない猫にとっては移動中の時間もストレスになりやすいです。
移動中の時間には、少しでも猫が楽しんで過ごせるように工夫しましょう!
キャリーバッグに愛猫の好きなおもちゃを入れてあげると、多少ではありますが猫もリラックスして過ごせます。
おやつをキャリーバッグに入れておくのも良いですが、多くを与えてしまうと乗り物酔いをしてしまったり診察の内容によっては獣医師が正しく診断できなくなってしまったりすることもあります。
移動中におやつを与える際には、少量にとどめておきましょう。
3:診察待ちの際は目隠しをする
動物病院での診察待ちの時間、待合室には他の犬や猫なども多くいますよね。
慣れない場所で多くの他の動物たちに囲まれて……猫の不安感が増してしまうのはごく自然なことです。
この不安を少しでも和らげてあげられるように、診察待ちの際にはキャリーバッグにタオルなどをかけて目隠しをするのがおすすめです。
猫は聴覚や嗅覚も優れている動物です。
なので、目隠しをしただけでは他の動物の気配をすべて閉ざすことは難しいでしょう。
ですが、ほんの少しでも猫のストレスを軽減してあげられれば、猫も比較的過ごしやすくなります。
キャリーバッグに目隠しをして、飼い主さんはいつものトーンで優しく猫ちゃんに話かけてあげましょう。
車で通院している場合には、受付に話を通しておいて車の中で順番を待つのもいいですね。
往診の利用も視野に入れてみましょう
また、無理に動物病院に連れて行くのではなく、「往診」を利用するのも一つの手です。
最近では、病院が苦手な子のために普段の診察に加えて、予約制で往診を実施しているところも増えてきています。
まずは、愛猫のかかりつけの動物病院で往診を行っているかを確認してみてくださいね。
もし、かかりつけの動物病院が往診を行っていない場合でも、近隣で往診を行っている獣医師さんがいないかを調べて見ましょう。
獣医師さんによっては、普段のかかりつけ医と連携して診療を行ってくれる方もいます。
愛猫にとってベストな方法を見つけてあげてくださいね!