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1匹は可哀想?猫の多頭飼いのメリットと始める際の確認ポイント

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「猫が1匹だけだと、留守番させる時などに寂しいかもしれない」と考えて多頭飼いを考える飼い主さんも多いかと思います。
しかし、多頭飼いを始める前に気をつけなくてはいけないポイントも多くあるので、注意が必要です。
今回は、「猫の多頭飼いのメリットと飼い始める前に確認するべきポイント」について、詳しく解説します。

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この記事は、猫が大好きなペットケアアドバイザーが執筆しています!筆者プロフィール


猫の多頭飼いのメリットは?

写真提供:写真のフリー素材サイト photo AC

そもそも、猫の多頭飼いにはどのようなメリットがあるのでしょう?
「猫同士で遊んでいる姿が可愛い」というのもありますが、ペットケアアドバイザーやペットロスカウンセラーの視点から見た「猫の多頭飼いのメリット」を解説します。

メリット1:運動不足が解消しやすい

猫は犬のように外での散歩をしないので、家の中で遊びまわって運動をする必要があります。
しかし、1匹のみで飼っていて飼い主も忙しくなかなか構ってあげられない場合には、運動不足になってしまいがちです。
運動不足になると、肥満やストレスによる問題行動にもつながってしまいます。

その点、多頭飼いの場合は一緒に家の中を駆けまわったりお互いにじゃれ合ったり、運動不足を解消しやすい傾向にあります。
筆者の実家でも4匹の猫を同時に飼っていた時期がありますが、2匹目を迎えるまでは肥満気味だった先住猫が2匹目以降が来た途端、健康的に痩せていったのには驚きました(笑)。

メリット2:飼い主の留守中にも猫が寂しく感じにくい

猫は単独行動を好む動物です。
ですから、「猫1匹だけでは可哀想」と飼い主が気に病む必要はありません。
しかし、やはり「遊んで欲しいな」と思う時は少なからずあるわけで、飼い主が仕事などで長く留守にする場合には寂しくなってしまう子もいるでしょう。

そんな時に多頭飼いで他の猫がいると、先ほどもお話したようにいい遊び相手になってくれます。
一緒に遊んだり、お昼寝の時も体をくっつけて仲良く寝たり……飼い主からしても「ひとりぼっちにさせないで済む」と思うと心強いですよね!



メリット3:ペットロスが重症化しにくい

これは猫にとってではなく「飼い主にとってのメリット」なのですが、将来ペットロスが重症化しにくくなるというのも多頭飼いのメリットのひとつです。

悲しいことですが、命あるものいつかはお別れの日が来ます。
猫を1匹しか飼っていない場合、どうしても愛情をその猫ばかりにかけてしまうのでペットロスも重くなってしまいがちです。
しかし、多頭飼いの場合では複数の猫たちに愛情を分散してかけられるので、ペットロスに陥っても重症化しづらいとされているのです。

ペットロスは自然なことなので、過度に恐れる必要はありません。
しかし、猫を飼い始める前からお別れの日を意識しておくことも、とても重要なことです。

多頭飼いにはデメリットがあるのも事実

猫の多頭飼いのメリットについてお話しましたが、デメリットが全くないというわけではありません。

  • 飼育費用がかさむ
  • 猫たちの健康管理が難しくなる場合もある
  • 猫が一人の時間を取れずにストレスを感じやすくなる

猫の多頭飼いは、メリットばかりではなくこのように大変なことがあるのも事実です。
飼い主はこのことを忘れずに、納得した上で多頭飼いを始めていきましょう。



猫の多頭飼いを始める前に確認したいこと

最初の猫ちゃんを飼い始める前にも、たくさんの準備があったかと思います。
2匹目以降でも同じで、多頭飼いを始める前にはさまざまな準備や知識が必要となってきます。

ここからは、多頭飼いを始める前にチェックしておきたい、特に重要なポイントを3つご紹介します。

1:費用や環境に問題はないか

写真提供:写真のフリー素材サイト photo AC

先ほどデメリットにも「費用がかさむ」という点がありましたよね。

猫を飼うのには、1匹あたり年間13〜16万円ほどの飼育費用がかかると言われています。
多頭飼いをするのであれば、ご飯や病院代は倍かかってトイレの増設も必要……。
多頭飼いでは単純計算で1匹の2倍以上ものお金がかかるので、前もって資金面に問題がないかを確認しておくことが重要です。

また、今の環境で問題なく2匹以上の猫ちゃんを飼うことができるのかも考えなくてはいけません。
部屋の広さなどもそうですが、猫を増やしても隣人に迷惑がかからないかなど住環境についても十分に考慮する必要があります。

2:猫同士の相性を確認する

急に新しい猫ちゃんを連れて帰る人もきっと多いですよね。
しかし、猫でもやはり「相性の良し悪し」がありますので、できる限り新しい子を飼い始める前に先住猫との相性を確かめる機会を設けるのがベストです。

もちろん、最初はお互いに警戒してしまうのが自然な反応ですが、時間が経つにつれて仲良くなっていくこともあり得ます。
可能であれば数日に分けて、ゆっくり時間をかけて慣らしていってくださいね。

相性を確かめないまま一緒に飼い始めてしまうと、猫が大きなストレスを受けて体調を崩してしまうこともあります。
オス同士は特に縄張り意識が強いのでケンカをして怪我をする場合もありますから、飼い主は猫たちの性格や相性を見極めてあげることが大切です。



3:先住猫や新しい猫に病気はないか

多頭飼いを始める前には「どちらかの猫に感染性の病気はないか」確認することも必要です。
猫同士で感染する病気があっても「これまでは猫が1匹しかいなかったので気がつかなかった」というケースも決して珍しくはありません。

多頭飼いを始める前に、新しい猫も先住猫も動物病院で健康診断を受けておくことをおすすめします。
もしも感染性の病気が見つかった場合には、十分な治療をしてから多頭飼いをスタートさせましょう。

また、オスとメスを一緒に飼う場合、去勢や避妊の手術を行っておくようにしてくださいね。
去勢や避妊を行わないまま多頭飼いを始めると、異常繁殖を繰り返し飼育が困難になってしまう「多頭飼育崩壊」にもつながりかねません。

去勢手術や避妊手術に関しては、「人間のエゴで可哀想」といった意見も時々耳にします。
もちろん、子猫が生まれても自分で飼うことができたり貰い手に見当がついていたりするのであれば構いません。
しかし、猫は一度の出産で5匹ほど、多くて8匹もの子猫を産みます。
自身で飼うにしても新たに受け入れてくれる家族を探すにしても、とても大変なことですよね。

避妊手術や去勢手術は不幸になってしまう命を増やさないために、そして病気予防のためにも、愛猫にとって大切なことなのだと理解してください。



1匹でも多頭でも生涯大切に育てましょう

写真提供:写真のフリー素材サイト photo AC

猫の多頭飼いのメリットと飼い始める前に確認したいポイントについてお話しました。

1匹であっても多頭飼いであっても、大切な尊い命であることには変わりありません。
「多頭飼育崩壊」は残念ながら珍しいことではありませんが、絶対にあってはならないことなのです。

多頭飼いであっても全ての猫を生涯大切に育てていくことができるのか。
しっかりご家族で話し合ってから、2匹目以降の猫ちゃんを迎え入れてくださいね。

 

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ABOUT ME
松永由美
ペットロスカウンセラー・ペットケアアドバイザー。 ペットとの暮らしサポーターRapport Ciel代表、当サイト《しっぽと暮らし》運営者です。 愛犬の死がきっかけでトリマーからペットロスカウンセラーに転身。 動物関連資格を多数保有しており、現在はペットロスカウンセリングを行う傍ら、動物ライターとしても活動しています。 もっと見る